スクールトライアル 募集要項 - 学校生活や友達とのコミュニケーション等、集団生活に必要なスキルのトレーニング

　1対１では出来ていることが、集団に入ると出来ないということはありませんか。例えば、1対1ではかばんに着替えを入れることができるのに園ではできない。それはどうしてなのでしょうか。

　1対1でできるということは、かばんに着替えを入れるという動作を獲得し、「かばんに着替え入れて」という言葉の意味が理解できていることになります。しかし、集団に入るとその二つだけでは不十分なのです。集団では、リーダーが誰かを判断し、全体に出された指示を自分への指示として気づいて注意を向けることも必要になってきます。

　また、学校では、学校特有の「プリントまわして」という指示や手を挙げて発表する等のルールがあります。これらは、計算や文字といった学習と同様に、学校生活において重要なスキルです。しかし、実際に学校生活が始まると個人に対して指導してもらえるということはほとんどありません。
　
　発達障害がある子ども達は、まず集団の中で全体に出された指示に気づいて注意を向けることができないために本来の力を発揮することが難しくなっています。そして、学校でのルールがわからないために、学校生活になじめない場合があります。

　そこで、KPスクールトライアルでは、実際の教室場面と類似した環境の中で、小集団で集団でのルールや学校で必要となるスキル（以下に具体例を挙げます）を就学前に経験し、学校生活をよりスムーズにスタートさせることを目的とします。
　　　実際の教室場面と類似した環境とするために、先生一人に対して生徒が数人いる設定とします。生徒役の大人も子どもたちに混ざって席に着き、子どもと同じ行動をとりながら子どもへの援助を行います。また、個々のスキルを取り出して練習するのではなく、流れの中にスキルを組み込み、流れを中断することなく時間割に沿って進めていきます（個々のスキルは事前にご家庭で練習して頂きます）。

また、友達と過ごす時間が楽しいと感じられるように、休み時間をお友達と過ごしていく練習を行います。まずは子どもが教室内でできる遊びを練習し、さらに大人が手助けをしながら、その遊びをクラスの子ども達と行えるように集団の輪を作っていきます。お友達への呼びかけ、「入れて」と輪に入る、物の貸し借り、順番交代などのスキルをそれぞれのお子様の発達に合わせて組み込んでいきます。